インバウンドの方へどうアピールする?(1)広告の今までと、これから。

いよいよ2020年!

日本オリンピックミュージアムにて

東京オリンピックが決定した2013年。半沢直樹のドラマが流行り、あまちゃんの「じぇじぇじぇ」・今ではテレビに引っ張りだこの林修先生の「今でしょ|」が流行語大賞として選ばれた年です。最近に感じますか?はるか昔に感じますか?2013年のあの日から、日本はどのように変わって来ているでしょうか?

 

訪日観光客へアプローチしたい方々とお話をする際、どうしても「数年前の当たり前」が感覚としてあって、年々、月々、日々変化している環境とのギャップを感じることがあります。昔、検索を「パソコン」でするのが当たり前だと思っていた私に、「近い将来パソコンは使わず、全てスマートフォンで完結する時代が来る。」と話していた方の話が想像し難かったように、いま想像し難いこともこれからの「当たり前」となっていく未来があります。

 

今回は「環境は変わっていく」事を知ることで、これからのアプローチをどうして行ったらいいか何回かに分けて見つめたいと思います。

昔から今の広告媒体の流れ

大衆媒体(マスメディア)

1980年代・1990年代まででは、4大マス(大衆)メディアと言われる「新聞・ラジオ・テレビ・雑誌」を中心に、交通広告、屋外広告などリアルに目にするもの、手に取るもの、もしくは、テレビ・ラジオが『情報を得る為の主な手段』だっと言えます。いわば、マスメディア絶世期。

エリアやターゲットを絞った広告であれば、専門雑誌や、地域のフリーペーパー、折込チラシ、ポスティングなどそういうところでしょうか。

そして広告が大きく変わった「ターニングポイント」は、Windows 95が発売された1995年。

インターネットの普及

1995年〜 インターネット黎明期と言えます。依然、雑誌をはじめ「マスメディア」が強いものの、情報を得る手段・流通などの【当たり前が変わる】転機となります。

  • 1996年 「ぐるなび」グルメサイトスタート
  • 1997年楽天市場オープン 「個人」がネット上で出店できるようになり、作り手と買い手をつなぐ新しい流通が生まれる。
  • 2003年 ライブドアブログ 2004年アメーバブログ FC2ブログ 及び SNSである「mixi」が サービススタート。

 

今まで情報は“マスメディア”が主に担っていた「当たり前」が、特に2000年以降、“インターネット”を通じて「個人発信」も出来る時代へと変化していきます。

 

2000年〜2010年(フリーペーパーなど「選ばれた情報」への支持)

実はクーポン冊子、「ホットペッパー」は2000年に入ってから創刊されています。

 

モノと情報が溢れ、モノが売れないと言われるようになった頃から、安さ・お得さで集客を導く『クーポンを付ける』ビジネスが一気に広がりました。

同時にインターネットサイトのサービスも充実していき、この頃より徐々にwebを通じたマーケティング・プロモーションも進んでいきました。

 

とは言っても、インターネット検索は携帯電話(iモード)やパソコンがあり、通信環境が整っている上で出来るもの。

 

まだまだ2000年前半は様々な雑誌やフリーペーパーが創刊され(フリーペーパー「R25」も2002年創刊)、赤文字雑誌も(CanCam viviなど)全盛期。雑誌から流行りが生まれるなど、【ファンからの支持がある媒体】が影響力を持っていました。情報が溢れているからこそ、『趣味・嗜好に合わせた媒体』に人が情報を求める・そこにニーズに合わせた広告を展開する。インターネットが浸透していく中でも、’00年前半は細かいニーズに合わせた雑誌・フリーペーパーがまだまだ先導していました。

えびちゃん・もえちゃん・山田優さんなど、雑誌から生まれる流行りが多くありましたね!

インターネットの普及で、幅広く情報を得ることができるようになったからこそ、『セレクトされた情報』として、雑誌・フリーペーパーなど大衆向けのメディアが従来の大衆媒体(マスメディア)と異なり、新たに存在感を増した時期。それがこの期間。

 

 

 

そして、次の10年で大きく変化します・・・・

 

「個」が発信する時代

2008年 夏。IPhoneが発売されます。

個人が自由に発信できるデバイスが普及することにより、今まで情報発信を司っていたのが「企業・団体」だったものが「個人」も可能になり、発信される情報量が一気に急増する超・情報過多の時代に突入します。

 

インバウンドプロモーションにおける広告の今までとこれから

この10年インバウンドにおける広告のポイントは

『集中から分散へ』

外国人対応への意識がまだまだ低く、対応していない場所が多かった為、外国人対応している媒体に情報を取りに来る観光客が集中し、集客も集中していた時代。そして、この10年で対応している場所が急増し、媒体も急増、情報過多となり、現在は全てが分散し、集客効果がわかりにくい時代へと変わりました。

 

 

今回、お伝えしたかったのは、普段様々な人とお話をする中で感じている『昔の当たり前』『日本人向けと同じ方法』は、今のインバウンドプロモーションでは通用しないということです。

 

 

少し長くなりましたが、シリーズ1回目・少し振り返りながらこれからを一緒に考えていきたいと思います。

 

 

 

記事を書いたのは私:
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外国人観光客研究所のサイトにお越し下さり、ありがとうございます。
このサイトは 大阪初の外国人観光客向け多言語観光MAP「EXPLORER MAP  (旧EXPLORER OSAKA/旧 EXPLORER KYOTO)」の広告販売、及びインバウンドプロモーション、コンサルティングを手がける株式会社エースブリッジが運営しています。
外国人観光客研究所では、私たちが関わってきた店舗さま等の事例から、訪日外国人旅行者の集客方法、おもてなし、ニュース、インバウンドビジネスに関わる様々な情報を発信するだけではなく、普段の私たちの様子など私達らしい視点で、楽しく綴っています。インバウンドのお客さんをもっと身近に・・・日本らしさを楽しみながら、外国の方とも楽しく接していけるお力になれますように・・・。

ABOUTこの記事をかいた人

劉 賞美(Liu Shangmei)

高校卒業後、北京語言文化大学へ語学留学。
2002年より中国の国営貿易商社、中国中紡集団公司(北京市)の日本法人会社にてアパレル生産管理、中国工場管理、貿易事務、社内中国語講師担当。
当時一般客へのVISAが下りにくい中、出張で来日する中国人の通訳と観光のアテンドなども行う。
退社後は、中国語の個人レッスンをベースに2010年より中国語グループレッスン、日中語学交流会を現在も主催・運営しており、パナソニックセンター大阪にて中華圏の企業、行政機関向けのB to B通訳を担当。
また、高島屋百貨店にて訪日外国人を対象とした通訳アテンド業務を経て、株式会社エースブリッジに入社。集客プロモーションの現場を重ねる。
日々、外国人観光客を集客している店舗様へ足を運び、また時に外国人観光客や、在日外国人の生の声を聴き「今求められているモノ」を発信すべく、2010年より続いている「外国人観光客研究所」の所長に2017年7月より就任。