先日の中国人旅行者との会話です。
旅行者:「なにかキャンペーンあると聞いてるけど、何があるの?」
私:「キャンペーンのことはどうやって知ったんですか?」
旅行者:「朋友(友達=具体的には微信(WeChat)グループの中で発信)があるって教えてくれた。」
私:「通知がある人がキャンペーン対象ですが、あなたに通知はありましたか?」
旅行者:「こんなに沢山通知が来るから、分からない。いちいち読んでいられない。探すのを手伝ってください。」
私:一緒に探す。・・・お影様でいつも、その時に発信されている新しいキャンペーンについて見る事が出来ています(笑)
訪日中国人観光客の通訳をしている時に、よくある会話です。
ここでのポイントは2つ
①旅行中の行き先、買うものは微信(WeChat)グループや友達からの情報を優先的に参考にしている。
②微信(WeChat)メッセージ通知、アプリからのプッシュ通知、ダイレクトメール数が多いため、情報整理が追いつかない。
毎日、スマホに届くメッセージ量が多いため、友達とのメッセージやり取り以外はほとんど読み込めていないようです。情報が流れているまま。何かあった時に「なんとなくあった気はするけど分からない」と答える方が多い。という印象です。
1日平均6時間スマホをみている。
中国のモバイルビックデータ調査研究機関・Quest Mobileの5月に発表したレポートによると、「現在中国にて11億3800万人がスマートフォンを活用しており、1人がスマートフォンを使用している1日の平均時間が約6時間に至る。」とのこと。
この数字は日本人の平均使用時間が約3時間なので、1日のスマートフォンにかける時間が日本人の約2倍と言えます。
様々なサービスがスマートフォンで完結する中国だからこその結果ではありますが、この結果から見えるのは、一人が1日の内に触れる情報量の多さ・そして、中国大陸向けのインバウンドプロモーションにおいてよく耳にする「情報はみられているはずなのに、反応が分からない」=「発信した情報がすぐ埋もれていく」ということ。
中国へのプロモーションを考える時、PV数が他の国よりも多く残す事が出来る為、結果が出ているように感じてしまいますが、「継続的な認知」を目的にする場合、長期的に繰り返し展開する必要があります。
また、中国の方も「広告」よりも「口コミ」を重視する傾向があるので、自発的な「口コミ」を増やしてウェブ上の紹介が広がるよう、目の前の観光客と接っしていけたらいいですね。
今日は普段、私が中国からの観光客と接している中で、感じていることを発表されたレポートと共にご紹介しました。
参照:QuestMobile移动大数据研究院「中国移動互联网2019春季大报告」