ネガティヴではなく、ポジティヴに発想を転換できるきっかけになればと思い、今日は人口について、データを見ながら考えてみます。
今月10日(2019年7月)に、総務省より日本の人口動態調査の結果が発表されていましたね。
ここ10年連続で日本の人口は減少していますが、今回その減少幅が調査開始以来過去最大でした。そして、逆に日本に住む外国人住民は過去最多の266万7119人となり、去年よりも6。79%増加しています。
外国人住民は年々増加傾向です。
私のように、日本に長く住んでいて家族が増えていくようなケースよりも、国外からの転入してくるケースが圧倒的に多く、今回の発表では、前年比16万188人増加したようです。(三重県松坂市の人口が16万強なので、1年間で松阪市の人たち分、転入されてきたイメージです。)
移住を希望する外国人の声は聴きますし、今年4月から新設された就労ビザを考えても、日本に住む外国人はこれからもまだまだ増えていくことと予想されます。
観光客も年々増加しています。
次は、視点を変えて【観光立国日本】として展開している日本の10年の流れを一緒に見てみましょう。
以下は世界観光機関(UNWTO)のデータをもとに、世界中の外国人観光客の受入数(各国における海外からの観光客・インバウンド人口を示す)上位40ヵ国をランキングした表です。
2008年
出典:世界観光機構(UNWTO) /日本政府観光局(JNTO)「JNTO国際観光白書2009」*1)表は2009年6月発表された暫定値の数値を参照しています。*2)ギリシャ・ポルトガル・スウェーデンは2007年の数値。*3)アラブ首長国連邦は上位に入るが、2008年2007年の数値が不明のため除外。*4)外国人旅行者数は各国・地域ごとに日本とは異なる統計基準により算出・公表されている場合があるため、これを比較する際には注意を要する。*5)外国人訪問者数は数値がおって新たに発表されたり、遡って更新されることがあるため、数値の採用時期によって、その都度順位が変わり得る。
日本で、観光庁が発足した年•2008年は訪日外客数が約840万人。2003年に観光立国日本を目指す構想を発表、キャンペーン実施から5年経ち、インバウンドを意識した店舗がちらほら街で目につくようになった頃です。
まだまだ、アジアの中でも中国、香港、マカオ、タイ、マレーシアなどの国の方が、インバウンドの受け入れ人口が多いのがわかります。
・・・・5年後です。
2013年
出典:世界観光機構(UNWTO) /日本政府観光局(JNTO)*1)表は2014年6月に発表されている暫定値です。*2)フランス・スウェーデン、デンマーク、アイルランドは2013年の数値が不明であるため、2012年の数値を採用、*3)アラブ首長国連邦は、連邦を構成するドバイ主張ドバイ首長国のみの数値が判明していたため、その数値を採用。*4)外国人旅行者数は各国・地域ごとに日本とは異なる統計基準により算出・公表されている場合があるため、これを比較する際には注意を要する。*5)外国人訪問者数は数値がおって新たに発表されたり、遡って更新されることがあるため、数値の採用時期によって、その都度順位が変わり得る。
2011年の東日本大震災があった後、さらに海外プロモーション強化、東南アジアへのビザ要件緩和などを経て、観光客が日本での買い物を楽しむ様子がニュースでも目につくようになります。
そして、ここからの数年に日本が更に大きく変化しました・・・
2017年
*現段階で確認できる新しいものですが、下は2017年の統計なので、2018年はまた変わっていることが予想されます。
出典元:「日本政府観光局(JNTO)」
香港・マカオ・マレーシアを抜き、日本の世界における旅行先としての位置付けが変化しているのに気づきましたか?
この10年。私たちが思っている以上に、『海外からみた日本』は急速に変わっています。このデータは2017年。つまり、ここから、ラグビーワールドカップ・オリンピック・そしてそれに続く世界的なイベントへと『目的地が日本』となる機会がまだまだ準備されています。
買いたい・食べたい・体験したい人達がやってくる日本。
インバウンドに特化したことをしないといけない訳ではありません。
今回お伝えしたいのが、『日本の人口減少=消費人口も減少』という今までの日本国内の人口イメージを元に考えてしまうのでは、少し息苦しくなってしまいます。
そうではなく、日本に住む外国人の人も含め、毎月海外から来日する外国の人もこれからの消費人口となり、しかも増加傾向にあるということ。
そこをイメージしながら、今からできる街づくり、地域の外国の人たちとの関わり、日本らしさを大事にしながら、多様性を受け入れる準備は始める価値はあると思いますよ。今の日本人のお客さんを大事にしながら、『外国人のことはわからないから、やらない』のではなく、『分からないから、知ってみる』これだけで、大分変わってきます。
気軽でいいので小さな一歩。何かイメージできれば嬉しいものです。