さて、いまや訪日外客数でも圧倒的な割合を占める中国からの訪日客を対象に、来月10月1日の国慶節長期休暇に向けたプロモーションの話をよく耳にする時期に入りました。
データ上では中国(大陸)からの来客数は一つのデータとしてまとまってますが
●日本に観光に来ている観光客
●日本に仕入れに来ている中国人バイヤー
と来日目的が大きく異なり、日本での消費動向も全く異なります。
特に外国人観光客研究所がある大阪ミナミエリアは、後者の中国人バイヤーにとってもホットエリアです。
「関東に比べて物価が安い。」「中国からの距離も近い(飛行機料金が関東へ行くよりも近い。交通費が安くつく)」「買い物スポットがコンパクトにまとまっている」(外国人観光客研究所調べ:街頭インタビュー)など挙げられます。
つまり「経費を抑えて仕入れがしやすい」ようです。
バイヤーの人数を表す統計など、公式な発表がないので具体的なデータ表示はできませんが、大阪ミナミエリアを歩いていると、このバイヤーの人数も中国からの訪日外客数を押し上げているんだろうことは顕著に感じます。(どのショッピングエリアに行っても見たことがある顔に出会うことも!!=バイヤーのリピーター)
『9月』がポイント
- 7月8月は夏休みで交通費・宿泊経費が高かった
- 春から8月にかけて円高が進んでいて、割高感があった
- 10月1日からの国慶節を機に、中国国内の旅行需要が高まる為、諸経費が高くなる
- 9月は秋冬の新しい製品の販売が始まる
ということで、
『いま 来てます。』
9月の後は、11月11日の中国ネットショッピングデーに向けた事前の大量仕入れが次の山ではないでしょうか??
中国人観光客に向けたプロモーションについて
今回お伝えしたかったのが、中国国慶節のプロモーションに向けて発表されている訪日観光客数をイメージすると現実とずれて来るということです。
この夏も含め、長期休暇を利用して『観光で訪日』する方々はいらっしゃるので、その方々に向けてプロモーションをするとイメージを持たれたらいいと思います。主要都市には家族、子連れの初めての日本の旅行者が多いでしょう。このような方は観光名所、お食事、写真映えする場所など、日本観光を楽しまれています。そして、その方々のお買い物はみなさんがイメージする『爆』ではなく、適量と帰国後の身内へのお土産程度。
日本に何度か来ているリピーターに関しては、遠方まで足を伸ばしていく印象です。
日本にいると、何年かかけてこれだけ中国の方を目にするので、もう中国人の人は十分に来ている気になりますが、まだまだ中国には『日本に行ったことがない』『はじめての日本旅行』を控えている潜在旅行者がたくさんいらっしゃいます。
『はじめて日本に触れる』方に向けてどのような日本を魅せていきますか?丁寧なおもてなしで、次のリピーターを創る関わりが出来ればと思います。
今までは、中国人観光客=春節・夏休み・国慶節とプロモーションポイントを絞っている傾向がありましたが、現状を知りつつ、あなたのお店でどう準備していくかを考えるきっかけになればと思います。
夏休み中に出会った旅行者との会話、そして9月に入ってから戻って来た(笑)バイヤーたちとの会話の中で感じたことを共有してみました。