クレーム起きました!どうする!!!

皆さんは20人〜30人くらいの観光客に囲まれて、何時間も責め立てられた上に、動画を撮られてSNS拡散されたこと。ありますか?

 

わたし、あります。(苦笑)

 

観光客の方へ通訳として、ルールをお伝えしたのですが、ご本人の希望に沿うものでなかった為に怒ってしまい、収拾がつかなくなってしまった。という感じです。

 

大きな声を出して「この人はひどい!」と叫ばれるので、事の発端はお一人だったのが、どんどん人が集まり、何十人もの関係のない方々が集まるという流れ。しかも、それなりに様子を見て帰る人もいれば、一緒になって騒ぐ人もいれば、後から入ってきた人によって、事の成り行きを掘り返されていく・・・という始末。

このクレームも、私は通訳として関わった時点で問題が発生していたので仕方がないですが、「事前にルールが周知されていたら防げた事」かもしれません。

クレームを引き起こしてませんか?防ぐ為には?

(ご参考にご覧ください。)

 

クレームの時に思い出して欲しい「さ・し・す・せ・そ」

ご紹介した「すっごい沢山の人囲まれて、何時間も文句言われる事件?」もそうですが、長年外国人観光客のお買い物や、観光のお手伝いに関わっていると、様々なクレームに出くわし、そのおかげで私なりのクレームを和らげる方法が今はあります。

細かいポイントはあるのですが、まずは起こったクレームの対応方法をまとめてみました。覚えやすいように、少し強引に紐つけてみましたが、参考にしてみてください。

さ 「さがす」

怒っている人は、自分の主張を通す事に集中している為、冷静に話が聴けません。団体であれば、その中で話が通じそうな冷静な方、もし相手がお一人であれば、周りにいる観光客の中で、中立に状況を見れそうな方をさがします。こちら側の話をする時は、意識的にその方に届く話し方でお話を。

し 「静かに」伝える

怒っている時は大声で早口になりがちです。その対極である方が理解を得やすいようです。ゆっくり、丁寧に、興奮せずこちらの主張を伝える。少し強引ですが、「静かに」とはそういう意図です。ボソボソ聞こえない話し方ではありません。最初から強く出すぎると、当人始め、周りの観光客からの反感もかいやすいので、威圧的な態度で対応すると、その後が長引きます。

す 「スルー」もしながら・・・

怒っている方は話をしながら、主張がどんどん変わっていく事が往々にしてあります。全ての主張を真っ向から受け止めて返していても、要求がどんどん増えたり、軸がそれていくので、ある程度聞きながらも「スルーする」「反応しない」ことは大事です。話すべき内容の部分にだけ反応をするようにします。

せ 「背に壁を」私が壁を背に、相手が壁に向かって話すように

一番厄介なのが、関係のない他の方がクレームに参戦してくる事です。「海外で同郷の人が困っていると助けてあげないと!」という心理で集まってくるのですが、ビデオや写真を撮ったり、クレームに寡勢されると益々焦点がズレて行きます。

まさかの鉛筆 手書きのイメージ・・・すみません。

私が壁を背にする事で、相手の方は追い込んでいる優位性を感じると共に、他の人が目に入りにい、且つ背を向けているので他の人が関わりにくくなります。逆に、私は怒っている方だけでなく、周りの方への訴えを届ける事ができるので、他の人の共感を得やすくなります。

クレームの場合は、「お客様の都合と合わなくて、怒っている」事も多いので、きちんとしたルールや理由をはっきり伝える事で、周りの方の力を借りて、解決へ導く事も多々あります。

そ 「相談ベースで話してから、毅然とした態度へ」

最初からNOを強くいうだけだと、同じ強さの反感を引き出すだけです。同じように、上から威圧的に言うのも、聞く耳を持たせなくなり、あがらう態度を導いてしまうだけでなく、周囲からも反感を持たれやすい。一度、怒っている相手と同じ目線で主張を伺って、こちら側のルールや理由をはっきりとお伝えをします。「私たちはこのような理由で、こう言う対応をしています。なので、ご理解ください」理解してもらえるよう相談するような姿勢です。

ただ、いつまでも相談の姿勢でご理解いただけないようであれば、十分に理由をお伝えした後は、毅然とした態度でNOはお伝えします。

 

 

以上、「さ・し・す・せ・そ」。

まさかの手書きのイメージ図が出てきましたが(苦笑)、とにかく、ただNOを伝えるのではなく、なるべくお互いにとってクレームを和らげるために参考にしていただきたいです。相手をコントロールするためではなく、冷静にこちらの理由を納得していただくためのヒントとして、ご活用いただければと思います。

 

【伝える】をキーワードに、【クレームについて】2回に渡り考えてみました。お役に立ちますように。

 

記事を書いたのは私:
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外国人観光客研究所のサイトにお越し下さり、ありがとうございます。
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外国人観光客研究所では、私たちが関わってきた店舗さま等の事例から、訪日外国人旅行者の集客方法、おもてなし、ニュース、インバウンドビジネスに関わる様々な情報を発信するだけではなく、普段の私たちの様子など私達らしい視点で、楽しく綴っています。インバウンドのお客さんをもっと身近に・・・日本らしさを楽しみながら、外国の方とも楽しく接していけるお力になれますように・・・。

 

 

ABOUTこの記事をかいた人

劉 賞美(Liu Shangmei)

高校卒業後、北京語言文化大学へ語学留学。
2002年より中国の国営貿易商社、中国中紡集団公司(北京市)の日本法人会社にてアパレル生産管理、中国工場管理、貿易事務、社内中国語講師担当。
当時一般客へのVISAが下りにくい中、出張で来日する中国人の通訳と観光のアテンドなども行う。
退社後は、中国語の個人レッスンをベースに2010年より中国語グループレッスン、日中語学交流会を現在も主催・運営しており、パナソニックセンター大阪にて中華圏の企業、行政機関向けのB to B通訳を担当。
また、高島屋百貨店にて訪日外国人を対象とした通訳アテンド業務を経て、株式会社エースブリッジに入社。集客プロモーションの現場を重ねる。
日々、外国人観光客を集客している店舗様へ足を運び、また時に外国人観光客や、在日外国人の生の声を聴き「今求められているモノ」を発信すべく、2010年より続いている「外国人観光客研究所」の所長に2017年7月より就任。